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Advance Business Support Pte Ltd
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大曽根貴子

2012年にAdvance Business Support Pte. Ltd.を設立し、経営管理・会計の側面から日系企業の東南アジア進出をサポートしています。
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2012年10月14日

与信管理どうされていますか?

取引先の信用調査ってどうしたらいいの?という質問をいただきました。

私の経験上では、これまでの取引先は上場企業が多かったので、
HPなどから財務諸表や経営者情報等を入手して内容を確認していました。

一般的な信用調査方法は、次の通りです。

1) 信用調査会社への依頼
 帝国データバンク等の信用調査会社を利用します。
 帝国データバンクも海外企業の信用調査をしていますし、ほかにも東南アジアの企業を対象としている調査会社がありますので探してみてください。

2) 業界情報取集

3) 格付け情報収集
 上場企業や社債を発行している会社であれば、格付会社の格付けをチェックします。

4) 財務情報収集
 上場企業であれば、有価証券報告書等をインターネット上で取得することができるのでそれを入手します。
 中小企業の場合は、取引先に直接依頼して入手します。
 BizFile(登記簿謄本)、監査済みの最新版財務諸表、税務申告書の3点。
 (シンガポール法人であれば、ACRAから入手することも可能ですが、最新情報ではないので直接依頼することをお勧めします。)
 
 入手した財務諸表をもとに、下記をチェックします(ほんの一例です)。
 -借入金情報
 -売上推移
 -Working capital(流動資産- 流動負債)
 -各種利益率
 -フリーキャッシュフロー
 -仕入債務回転率

5) 直接訪問
 一番大切なのが、直接訪問し、自分の目で確かめることだと思います。
 実際に訪問すると、会社の雰囲気や従業員の様子から得られる情報は大きいと思います。

こうやって得た情報を使って会社の評価ルールに基づき取引先の評価を行います。
評価ルールは、業態。業種、会社、リスク耐性によって様々です。
評価内容によって、取引の可否、与信額や取引サイクル、決済方法等を決定します。


お勧めの与信管理方法がありましたら、ぜひコメントくださいm( )m
  

Posted by Advance Business Support Pte Ltd at 01:57Comments(11)経営・内部統制

2012年09月07日

内部通報制度、機能していますか?

日系企業の東南アジア進出をサポートする米国公認会計士、大曽根貴子です。



少し前ですが、クレーン大手のタダノの米国子会社役員による横領がニュースとなりました。



タダノは、6月9日付で「子会社元役員による不正行為について」を公表しています。

これによれば、米国子会社の副社長(弁護士)が法務担当責任者という職位を利用し、法務費用を不当に水増しして架空の法律事務所に支払うなどにより、横領した疑いがある。 不正を行った期間は2010年11月から12年4月で、損害額は、最大900万USドルとのことです。



2012年3月、当該子会社から法務費用の大幅な上積みの要望を受けたタダノが不審に思い、費用の支払先の住所を確認した結果、事務所が架空であると判明し、不正に気付いたそうです。



海外進出にあたっては、その国の人や企業の力を借りなければ事業が成り立ちません。そこには信頼関係が必要ですが、安易に信用して痛い目に会うというのもよくある話です。信頼しつつも、パートナーのモニタリングが必要です。



不正を防止するには、内部統制を充実させることが対策の一つです。しかし、今回のような経営者による不正では、経営者による内部統制の無視(Management override)によって、きちんとした内部統制を整備しても、それが機能しなかった可能性があります。



経営者不正を早期に発見する方法として有効なのが、内部通報制度です。

内部通報制度とは、一般的に組織内部の人が組織内部で発生したコンプライアンス違反や倫理上の問題がある行為について、組織内に設けられた通報窓口や上司など

の職制ラインを通じて通報することです。会社によっては、弁護士事務所などに社外窓口を設けている場合もあります。



ACFE(公認不正検査士協会)の調査によれば、職場の不正発見の経緯の約半数が通報により発見されたと報告されています。

最近、シンガポールのテレビ、新聞を騒がせたシティー・ハーベスト・チャーチの資金流用疑惑も内部通報により不正が発覚しました。



ある日系企業、連結売上高10兆円の超有名企業のシンガポール子会社の話。

従業員が現地法人の経営者による会計不正を内部通報しようとしましたが、出来ませんでした。

この会社のホームページ及び有価証券報告書を見ると、コンプライアンスの報告・相談窓口として、社外弁護士ラインを含めた内部通報制度を設置している、と記載されています。

しかし、その内部通報制度の連絡先がどこにも記載されていなかったのです。



某大手会計事務所のシンガポール法人では、日英中国語での対応が可能な内部通報窓口のアウトソースをしているそうです。

海外子会社の内部通報制度がない場合は、こういった外部業者を利用するのも方法の一つだと思います。





参考文献

「職業上の不正と乱用に関する国民への報告」 2010年 公認不正検査士協会
  

Posted by Advance Business Support Pte Ltd at 10:22Comments(0)経営・内部統制
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